1-17.【写真で比較】100均アイテムでパステルアートに最適な用紙を本当に描いて比較してみました

パステルアートに使える用紙ってどんなものがあるの?どれが一番いいの?

そんな疑問にお答えするため、今回はパステルアートにもっとも最適な用紙を100均アイテムから厳選。しかも、実際に描いて写真付きで比較していきます。

パス子
パステルアートってどんな用紙を選んだらいいのかな・・・?
ささみ先生
それなら簡単ニャ
パス子
ホントですか!ささみ先生教えてください。
ささみ先生
最適な用紙とその選び方のコツを一緒にみていくニャ

用紙の種類

今回使用する用紙はこちらの3種類。

すべて100円ショップDAISOさんの商品からピックアップしました。

①画用紙(DAISO)110円(税込)

②スケッチブック(DAISO)110円(税込)

③らくがきちょう(DAISO)110円(税込)

ささみ先生
①②③のどれが一番パステルアートに合っているか当ててみてニャ

パステルアートの用紙選びで大切なポイント

パステルアートの用紙を選ぶために大切なポイントはたったの3つ。

これを知っておくだけで、どのメーカーのどんな種類の紙を手にしてもパステルアートに使えるかどうかを簡単に判断できるようになるので、ぜひ覚えておいてくださいね。

ポイント1. 純白度
ポイント2. 耐久性
ポイント3. 仕上がりの美しさ

純白度

パステルアートの用紙選びで1番目に大切なのが、用紙の純白度。つまり、「透き通るような白さ」を持つ紙を選ぶこと。白さってスゴく大切なことなんです。

例えば、コピー用紙にも真っ白な物や少し黄みがかった物がありますよね。特に白さが際立つものは「高白色」と呼ばれていて、同じメーカー、同じサイズのコピー用紙なのに高白色になるだけで少し高級ランクに位置付けられています。

パステルアートでも同じで、高い白さを持つ用紙を選ぶ方が絶対にいいんです。

パス子
ささみ先生、どうして用紙が白い方が良いんですか?
ささみ先生
それは、発色性の違いがでるからニャ

 

パステルアートでは、用紙が白ければ白いほど絵の発色性がグッと上がる特性があります。
つまり、「白さ = 高い発色」の相互関係があるということ。
もし、用紙の色が黄みがかったり、くすんでいるとパステルの発色がとても悪くなってしまいます。すると、何だ暗~い感じのイメージを与えてしまうんですね。

逆に、下地となる用紙の色が白いほど、非常にきれいな発色へと変わります。だから、パステルアートでは、色の発色性を高めるために白い用紙ほどいいんです。

どれが一番白いのかを比べてみました。

①画用紙(DAISO)110円(税込)

用紙の色は、オフホワイト。白色の中でも若干黄みがかった印象を受けます。

②スケッチブック(DAISO)110円(税込)

非常に白く、まさしく真っ白と呼べる用紙です。3種類の中で一番の白さを持っています。

③らくがきちょう(DAISO)110円(税込)

写真では分かりづらいと思いますが、かなり黄みがかった色をしています。3種類の中では、もっとも純白度が低い用紙になります。

純白度の判定

純白度を数値化してまとめてみました。
DAISOアイテムで一番純白度が高かったのは「 ②スケッチブック 」です。

純白度(10点満点)
 ①画用紙 8点
 ②スケッチブック 9点
 ③らくがきちょう 5点

もちろん、家で一人で楽しむ場合や練習で使用する分にはらくがきちょうのように用紙に多少のくすみがあっても全く問題がありません。安くて、たくさん描ける方が使い勝手がいいですよね。

用紙の耐久性

二つ目のポイントは用紙の耐久性。

パス子
ささみ先生、用紙に耐久性って必要なんですか?
ささみ先生
もちろん外せない大切なポイントなんだニャ
パス子
どうしてですか?
ささみ先生
パステルアートは、指で描くからニャ

 

「耐久性なんて関係あるの?」と思われがちですが、パステルアートで用紙の耐久性はとても大切なポイントなんです。

パステルアートは、指やコットンで擦るようにして着色をする触れるアート。そのため、水彩画などと比べて用紙に力が加わりやすくなるので用紙がペラペラしていると絵を描いている途中で「破れたり」、「クシャクシャ」になったりといったことがあるかもしれません。

特に子供たちほど熱中してついつい力が入ってしまうもの。
せっかく熱中して楽しんでいても、用紙が破れてしまっては台無しになってしまいますよね。

だから、パステルアートでは最後まで楽しくアートを体感するためにも簡単に破れない耐久性がとても大切になってきます。具体的に言うと、用紙に厚みがあるものが適しています。用紙に厚みがあるとしっかりとコシがでますからね。

厚みの目安は、用紙を立てたときにピンっと立つくらいの厚みがあるものがもっとも理想的。

というわけで耐久力を比較するため、各用紙を同じサイズにカットし、台座に挟んで垂直に立つかどうかをチェックしてみました。

①画用紙(DAISO)110円(税込)

3種類の中で一番厚みがあります。上部が少し反る程度でほとんど真っすぐに立たせることができる高い耐久力を持った用紙です。

②スケッチブック(DAISO)110円(税込)

3種類の中では二番目の厚みがあります。緩やかな弧を描くような反りがみられ、画用紙には若干劣りますがパステルアートを描くための耐久性はクリアしています。

③らくがきちょう(DAISO)110円(税込)

らくがきちょうは厚みが非常に薄くなっているため写真のようにペタンと倒れてしまいます。手で触った感じでは画用紙の半分以下ほどでしょうか・・・。

耐久性の判定

DAISOアイテムで一番耐久性が高かったのは「 ①画用紙 」です。

耐久性(10点満点)
 ①画用紙 8点
 ②スケッチブック 7点
 ③らくがきちょう 2点

用紙の仕上がりの美しさ

一つ目は、純白度
二つ目は、耐久性

最後の三つ目です。これが用紙選びの50%以上を占めると言えるほど重要なのが、「仕上がりの美しさ」

まさしく言葉のとおり、描いた絵が一目見たときにパッと美しく見える用紙かどうかということですね。

人の目を惹きつけられる絵なのかどうかということは、パステルアート作品を展示したり、教室等で人に教えたり、作品を販売したいと考えている方にとってはより重要度の高い要素となってきます。

ここで実際に仕上がりの美しさの違いを用紙ごとに比較した絵をみてみましょう。

同じ絵を、同じパステル・色・方法で描いています。
ただし、これまでの結果で純白度と耐久性がともに最下位となったらくがきちょうは、パステルアートには不向きということで残念ながら比較から外し、画用紙とスケッチブックの二つで比較をしていきます。

単色による用紙の比較

まずは単純に赤色と青色を塗った時の違いはこちら。

 

いかがでしょうか?

左側の①画用紙は表面のザラツキがかなりハッキリしていて、色ムラが現れているのが分かります。

右側の②スケッチブックも表面のザラツキはありますが①画用紙ほどではありません。色を塗ったところスケッチブックの方が色の伸びが良く描きやすかったです。

イラストによる用紙の比較

次は、もっと違いが分かりやすいようにイラスト作品で比べてみましょう。

別のイラストでも

一目瞭然、右側の②スケッチブックの作品のほうが目を惹く繊細で美しい仕上がりになっていますよね。

一方、左側の①画用紙の作品はというと、雑で単調な印象を受けます。

今見ていただいたように、使用しているパステルも同じ、色も同じ、描き方も全く同じであるにも関わらず、唯一紙が違うだけでこれほどまでに差が出てしまうんです。

一般的には、いい絵を描くなら高価な画材を買った方が良いとイメージをしがちですよね。じつは、本当にいい絵を描くためには用紙を変えるだけで簡単にうまくいってしまうことの方が多いんです。

絵が美しく映える仕上がりになるかどうかは、まずどんな紙を選ぶかにかかっているといえます。

仕上がりの美しさの判定

DAISOアイテムで一番仕上がりの美しさが良かったのは「 ②スケッチブック 」です。

仕上がり美しさ(10点満点)
 ①画用紙 4点
 ②スケッチブック 6点

総合判定

・純白度
・耐久性
・仕上がりの美しさ

これらを総合的に判断して、もっとも点数が高かった100円ショップのDAISOアイテムは「スケッチブック」。

100円均一でパステルアートにつかえる紙を買いたいという場合は、スケッチブックを手にしてみはいかがでしょうか。

もちろん、人によって好みがあるため色々な紙で自分にピッタリな物を探してみてくださいね。

総合得点(30点満点)
 ①画用紙 20点
 ②スケッチブック 22点
 ③らくがきちょう 選外

番外編

番外編としてもう一つご紹介したいのがパステルアート専用紙の「エンジェルホワイト

 

最高級の専用紙というだけあってダントツNo1の美しさを発揮してくれます。DAISOアイテムで一番になったスケッチブックと比べても、その差は歴然!しかも、純白度、耐久性、仕上がり美しさのどれを取っても10点満点中のオール満点。

100円ショップの用紙の比較と同じように用紙だけエンジェルホワイトにして描いてみました。

凄すぎです!このエンジェルホワイト以上にパステルアートに適した用紙に出会ったことがありません。

ただし、唯一のデメリットとして100円ショップの用紙と比べてお値段が張るのは仕方がないところです。仕上がりの美しさが格段にハイレベルですので、有料ワークショップや展示作品、販売用原画の時に使うのがおすすめ。また、用紙サイズも2Lと15cm角の2種類が選べるようです。

パス子
ささみ先生、丁寧に描いているはずなのに、イマイチ絵が映えないんです・・・。
パステルを高いものに変えたらいいんでしょうか?
ささみ先生
そんな時はまず用紙を変えてみると良いニャ。
イマイチ絵が映えないときは紙のせいということも多いニャ。
その点、エンジェルホワイトなら描く人のポテンシャルを最大限引き出してくれるニャ。

まとめ

コスパ重視の100円ショップアイテムで選ぶならコレ!
「スケッチブック(DAISO)」

無料イベントや無料ワークショップ、パステルアートの練習などの目的に適しています。

描く人のポテンシャルを引き出してくれる用紙ならコレ!
パステルアート専用紙 「エンジェルホワイト」

最高級の品質を兼ね備えたパステルアート専用紙。有料ワークショップや展示会、販売用の原画などの目的に適しています。

エンジェルホワイト 2Lサイズ 40枚入 定価3,000円
https://shop.fukushi-pastelart.com/items/14895609

エンジェルホワイト 15cm角 40枚入 定価3,200円
https://shop.fukushi-pastelart.com/items/14895680

じつは、パステルアートの上手さは用紙によって大きく変わります。パステルアートに適した特徴を持った用紙であればあるほど、同じように書いても2倍や3倍出来映えが変わってきます。用途に合わせてかしこく用紙を選んでみてくださいね。

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